chinese crested dog
チャイニーズ・クレステッド・ドッグは世界で最も愛されているヘアレス犬種だといわれています。ただ、ヘアレス犬種としていえば、おそらく最も有名なのはペルービアン・ヘアレス・ドッグだと思われます。
ペルービアンは全くといっていいほど被毛がない犬種であるのに対し、チャイニーズ・クレステッド・ドッグは頭部・尻尾・足先に飾り毛があります。
ちなみに”チャイニーズ・クレステッド・ドッグ”の名前は、この犬種が主に中国で繁殖されてきたこと、そして頭部の飾り毛が中国人の伝統的な髪形である辮髪(べんぱつ)に見えることから
”チャイニーズ(中国の)クレステッド(辮髪を持った)ドッグ(犬)”
と呼ばれるようになったのだそうです。
近年では頭文字3つを拾って”CCD”の略称で呼ばれることが増えているようですね。
ディズニーアニメの101匹わんちゃんを実写化した2001年公開の「102(ワンオーツー)」で、悪役のクルエラに全く懐かない飼い犬「フラッフィー」として登場して以来、徐々に認知されつつあるという印象です。
もっとも、私が今までお話しさせていただいた大多数の方が
「あれは毛刈りしてあんな姿にしてるものだと思っていた、元々毛が生えていない犬なんているの!?」
という反応であり、草の根活動はまだまだこれからだな、とも思うところではあります。

◆これがチャイニーズ・クレステッド・ドッグ、ボディに毛が生えていないヘアレス犬種です。
ご覧の通り被毛が少ないので抜け毛も少ないのですが、これはパウダーパフでも同様で、チャイという犬種の特徴となります。
被毛や抜け毛が少ないとなると、トリミングやブラッシングなどの手間が減りますし、なによりも日々のお掃除が簡単です。
ヘアレス犬種について
ヘアレスとは毛量が極めて少ない、もしくは無い犬・猫種のことを指します。
犬では上述したペルービアンが代表的で、もちろんチャイもヘアレス犬種です。
猫ではスフィンクスが近頃国内外で広まってきているようです。(かくいう私もスフィンクスを飼っています。)
ヘアレス犬種の特徴として、まず欠歯が相当数見られます。
これは毛を生やす遺伝子と歯を生やす遺伝子が近いためでは、という説があるそうです。
そしてヘアレスの中にも被毛の多めな個体もちらほら生まれてきます。この際の毛量もかなり個体差があり、背中にチョロ毛が点在している程度の子もいれば、パッと見ただけではヘアレスとわかりづらいほどフサフサの子もいます。
(ちなみに全身の被毛が生え揃っていなければ、毛量がそれなりにあってもヘアレス種の扱いとなります)
なお、完全に被毛が生え揃った個体は欠歯もほとんどなく、見た目には別の犬種のようにしか見えないのですが、こういった個体からもヘアレスがちゃんと生まれてきます。
このことから同一犬種の亜種とされ、ヘアレスに対して”パウダーパフ”と呼ばれます。
実は、完全にヘアレスだけで交配を進めてしまった場合、上述した欠歯が深刻化して食事が満足にできなくなってしまうリスクがあるのです。このためパウダーパフがいないと犬種の維持ができなくなってしまう、とされ非常に重要な存在なのです。

◆パウダーパフはこのようにふわっふわの被毛で覆われています。そうと知らなければ同一犬種とはわかりませんよね。
ちなみにその毛並みは「絹のような指通り」とまで言われるほどで、本当に触り心地バツグンですよ。